【書評】本田宗一郎 100の言葉
言わずと知れた、すでに伝説枠の経営者 本田宗一郎の名言が テーマ別に100個まとめられた名言集。
気軽に読めるので、2時間程度で読了可能。
- 作者: 別冊宝島編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2015/12/10
- メディア: 単行本
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詳しくは、本書を参照されたいが、要所で、本田宗一郎氏の 技術者(エンジニア)魂に触れることができる。
「やらまいか精神」の通り、とにかく「実践」することの大切さが説かれている。 たとえば、下記のようなものである。
(本書より)
・やってみもせんで、何を言っとるか! ・理屈で理解することと、実践することの間には深くて巨大な溝が存在する。 ・人生は「見たり」「聞いたり」「試したり」の3つの知恵でまとまっているが、 いちばん大切なのは「試したり」だ。
IT技術者のなかでも、歳を追うごとに、「試す」・「手を動かす」といった要素を 軽んじるようになりがちだが、今一度、偉大な先人の言葉を自問したい。
組織論・人材育成論についても、胸を打つ名言が多数収録されている。
(本書より)
・だらしないといわれた若い人たちが自動車をつくり飛行機を飛ばし、 月まで行ける時代を築いてきたのではないか。 ・人の紹介などで受験するのにロクなのはいない。 ことに代議士推薦といったのは最低といえる。 大体、能力のあるのは一人で大手を振ってくる。 ・ウチでは私を含め全員が同じ社員だ。身分の相違は一つもない。 部長、課長、社長も包丁も、盲腸も同じだ。要するに符丁なんだ。 人間の価値とはまったく関係ない。
個人的には、とりわけ、目を引いたのは以下の名言。
(本書より)
・何かが安定するためには、その基盤をなすものが ある程度柔軟でないといけないんだ。 車のサスペンションもそうだが、安定は柔軟な基盤の上に成り立つ。
これは、下記書籍などでも語れるような「絶妙なもろさの上に成り立つ安定」・ 「決めすぎない合議制」というインターネットの仕組みの相通じるものといえる。
- 作者: あきみち,空閑洋平
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2011/06/25
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角川インターネット講座 (1) インターネットの基礎情報革命を支えるインフラストラクチャー
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自分でも、なんらかの制度・方式設計をする際の考え方に指標にしたいものである。